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杏林大学医学部 第三内科学教室 消化器内科
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新型コロナウイルス感染リスクについて

炎症性腸疾患(IBD)治療中の患者様における
新型コロナウイルス(COVID-19)感染リスクについて

杏林大学医学部付属病院消化器内科、炎症性腸疾患包括医療センター(ICIBD)における対応:
2020年4月20日現在

炎症性腸疾患(IBD)患者様で医療従事者として勤務されている方もいらっしゃると存じます。 先日の記事でもお知らせしたとおり、ヨーロッパからの学会声明(European Crohn’s and Colitis Organisation(ECCO)、4th Interview COVID-19 ECCO Taskforce、2020年4月3日)において、医療に従事されるIBD患者様においては特に感染予防策に留意すべきであるとされております。まだIBD症例におけるCOVID-19のリスクについて十分検証されたわけではありませんが、感染予防策における現時点での一つの目安として、情報共有させていただければと思います。

家庭において:

  • ヒトとの濃厚接触を避ける。
  • 石鹸・水で最低20秒、または60%以上のアルコールを含む手指消毒剤を用いた手洗いを頻繁に行う。
  • 特に、公共の場に出たり、鼻をかんだり、咳やくしゃみをした後には手洗いを行う。
  • 手洗いをしていない状態で、眼、鼻、口に触れない。

職場において:

  • まずは通常の個人用感染防御具(PPE)が推奨される。
  • 特にCOVID-19が疑われる患者と接する場合には、手袋、専用マスク、使い捨てガウン、眼の防護具が推奨される。
  • 常に手指衛生を心がけることが重要である。
  • 各医療機関のガイドラインに則った感染予防策を講じる。
  • 現時点では、免疫抑制剤や生物製剤を使用しているIBD患者で医療従事者の方は、可能であれば、ハイリスク区域(救急部門、感染症ユニット、集中治療室、訪問看護、高齢者介護など)での勤務を控え、より低リスク区域での勤務を検討することが妥当と考えられる。

すでに皆様が実施されていることも多く含まれているかと思います。 今一度のご確認となれば幸いです。

杏林大学医学部消化器内科学
杏林大学医学部付属病院炎症性腸疾患包括医療センター(ICIBD)
教授・センター長
久松 理一
杏林大学医学部付属病院消化器内科・ICIBD一同





医療に従事される炎症性腸疾患(IBD)患者様における新型コロナウイルス(COVID-19)感染予防策について